和楽器ことはじめ


カテゴリ:三味線お稽古(31)( 31 )



三味線の調子~二上り~

「二上り」と書いて「にあがり」と読みます。「が」が抜けてますが、いいんです。三味線では、こう表記するんです。
ちなみに「三下り」も「みくだり」ではありません。離縁状とは違うのです。「さんさがり」と読みます。

さて、今回は二上りのお話。ちょうど「五郎時致」の途中から転調(本調子→二上り)します。
なので、説明しやすいですね。
二上りは、明るい調子です。民謡や音頭にはよくある、ぱっと花が咲いたような音階になります。
二上りですから、二の糸を一音上げます。
たとえば、四本で本調子に取っているなら、C/F/CのFをGに上げます。ハ長調だと「ファ」を「ソ」に上げるということです。

        本調子   二上り
一本 A     A/D/A  A/E/A
二本 A#(B♭)
三本 B     B/E/B  B/F#/B
四本 C     C/F/C  C/G/C
五本 C#(D♭)
六本 D     D/G/D  D/A/D
七本 D#(E♭)
八本 E     E/A/E  E/B/E
九本 F
十本 F#(G♭)
十一本G     G/C/G  G/D/G
十二本G#(A♭)

なぜ転調しなくてはならないのか、まだ疑問ですが、
おそらく共鳴と和音(わおん)のためでしょう。
二の糸と三の糸をいっしょに弾いた時に出る共鳴音(協和音)は
とても明るくなります。たとえば、1オクターブ違いの4#と4・#です。また二の糸の開放絃(=4#)も明るくなります。

もっともっと楽理を勉強しなくてはなりませんね。
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by wagakkiya | 2005-04-24 02:12 | 三味線お稽古(31)


お稽古~秋色種

「五郎」の次の曲は・・・

大曲「秋色種」(あきのいろくさ)です。

なに、この巨大な壁は!

「小鍛冶」(こかじ)や「鞍馬山」ではありません。
「都鳥」でもありません。
私の好きな「蓬莱」でもありません。

長唄史上、最高の名曲と言ってもいい「秋色種」です。

なにゆえ、一足飛びに「色種」(略して「いろくさ」)なのか!
もちろん、次の曲が「色種」だというのは知っていましたが、
いざ、予習を始めると、まったく曲になりません。

最初の「前弾」(まえびき)くらいはなんとかなりますが、
唄に入ってからは何を弾いているのかわからなくなりました。
音が流れていかないのです。
やはり「壁」です。

これは一年かけても損はないというほどの曲です。
そんな悠長なことは許されないだろうけどね(笑)

ちなみに、「色種」の次は「八景」(吾妻八景;あづまはっけい)が控えております。
ひえ~~~~っ! 堪忍して~~~~!
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by wagakkiya | 2005-04-22 02:48 | 三味線お稽古(31)


お稽古~五郎時致(2)

「五郎」初めてのお稽古の結果は・・・○(まる)でした。

大薩摩の「本手押し重ね」は難しく、何度もつけてもらいましたが、それ以外は、おおよそ弾けました。転調(本調子→二上り)もわりとスムーズでした。

実は、先輩方のおさらい会を観ても、「五郎時致」がひとつのハードルだということがわかりました。
初歩なのに名曲の「松の緑」、ほとんど音源がないが手のおもしろい「末広がり」と比べて、「五郎」は表現も複雑ですし、また最初のうちは長いだけの曲に感じられてとらえ所がありませんでした。(なんせ、仇討ちと郭通いですからね(笑))

だから何度もテープを聴き、難しい手のところは流れるまで何度もお稽古を重ねました。おさらい会から二十日ほどあったので、二日で1ページのペース(全部で11ページ)で進めました。

結果、「よく勉強してるね」と誉められました。

また、「おもしろくなってきたね」と先生の破顔は印象的でした。
この「おもしろくなってきたね」というのは、この調子でつづけてやれば、もっと先へ伸びるよという意味のようです。
おさらい会でも、稽古事は真剣にやらなくてはいけないとおっしゃっておられました。
まじめに稽古すれば、その分成果が生まれ、報われるということです。

いままで一夜漬けで、稽古事はあまり真剣にならなかったのですが、今回は違います(断言)。

車の中でも長唄のCDを聴き、仕事のBGMも長唄。
家や風呂ではついつい口三味線。
頭の中で三味線の音がグルグル走り回っています。
中毒でしょうか(笑)
最近は脳内と口三味線で作曲もしたりしてます。

暇さえあれば、弾きたくなるし、弾かないと手が震えてきます。やっぱり中毒なんだな(爆)
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by wagakkiya | 2005-04-21 15:50 | 三味線お稽古(31)


お稽古~五郎時致


今日は午前午後と演奏会の手伝いで、ギリギリに終わり、車を飛ばして松江の稽古場へ。
疲れていたけど、ここ半月、二日に一度は2時間程度ちゃんと稽古してきたので、このペースを崩したくなかった。

それで是が非でも、先生にみていただこうと出かけた訳。いやぁ、充実してるなぁ。

箏葉会の箏曲演奏会も後半は定時に終わらせようと必死になった。だからあいさつなどで10分近く押して始まった前半の遅れを取り返す形になり、会の裏方(舞台方)としてもよかった。これも相乗効果である(笑)

さて、お稽古はといえば、○(続く)
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by wagakkiya | 2005-04-17 23:54 | 三味線お稽古(31)


本調子

三味線の三本の糸の調子を取ることを「調絃」といいます。
箏(こと)でもそうですが、「弦」ではなく「絃」の文字を使うことが多いようです。私も「絃」のほうが、糸をあらわしていて好きです。

本調子(ほんちょうし;ほんじょうし)というのは、三味線のもっとも一般的な調子です。たとえば、低音から一の糸、二の糸、三の糸の開放絃をC/F/C(三の糸のCは1オクターブ高く取る)に取ります。

長唄や民謡では、唄い手の声の調子に合わせるので、曲の指定がないかぎり、基準音をどれにとっても構いません。

また、下記の対応のように、基準音をCで取ることを、「四本(よんほん)で取る」と言います。調子笛の表示と同じです。
長唄では二本・三本・四本が一般的なようです。
----------------------------------------
         本調子
一本 A     A/D/A
二本 A#(B♭)
三本 B     B/E/B
四本 C     C/F/C
五本 C#(D♭)
六本 D     D/G/D
七本 D#(E♭)
八本 E     E/A/E
九本 F
十本 F#(G♭)
十一本G     G/C/G
十二本G#(A♭)
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by wagakkiya | 2005-04-13 07:01 | 三味線お稽古(31)


「時致」~郭通いは武士の勤めか~


長唄では大抵、郭通いがつきものだ(笑)

大物になればなるほど、女を買い、身持ちを崩すほど遊ぶものらしい。
曽我五郎時致も、仇討ちと心に秘めながら、機会を窺い、その時を待つまでは遊郭へ通う。
これは、赤穂義士の大石内蔵助(くらのすけ)も然りである。
また、それが美談のひとつになるのだから、おかしなものである。

この五郎時致(ときむね)の歌詞も、

「さるほどに 曽我五郎時致は
 倶不退転の 父の仇 討たんずものと
 たゆみなき 弥武心も 春雨に 濡れて
 郭の化粧坂(けわいざか)
 名うてと 聞きし 少将の (♪合方♪)
 雨の降る夜も 雪の日も 通い通いて 大磯や・・・・・・」

と、仇討ちの決意とは裏腹に、“勇んで”郭通いである。
「弥武心」も「春雨に濡れ」ると、郭へと足が向くらしい。
困ったものだ。

しかし、必ずしもそうとも言い切れないのは、この歌詞が掛詞(かけことば)によって綴られているということである。

◆「弥武心が張る」と「春雨」の【はる】
◆「濡れて来る」と「郭」の【くる】
◆「通いて多い」と「大磯」の【おおい】

掛詞が多用されるのは、長唄の特徴であり、江戸の粋なのである。
したがって、時には無理矢理なものも出てくるが、それによって夢のような場面展開も可能なのである。
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by wagakkiya | 2005-04-11 04:13 | 三味線お稽古(31)


こんどは「時致」




「時致」と書いて「ときむね」と読む。
曽我五郎時致が十八年の歳月を経て父の仇を討つという筋である。

勇ましい。男らしい。「勇猛血気」盛んである。
「松の緑」「末広がり」と、いままでの二つが特に女性的という訳ではないが、比較するとやはり違う。

安来節で言う二枚バチ、三枚バチが入る。
五郎時致の決意表明にも聞こえる。

また、飛びタタキという一と三の開放絃を弾く奏法もあり、
これまた勇壮である。

で、曲も長い。12分である。
最初は浪曲みたいに延々と長くつかみ所のない曲に感じられたが、いまは調子の上げ下げがわかるまでになった。

クドキも品よく、オトシも軽快であり、合方もおもしろい。
聴けば聴くほど味が出るするめのような曲だ。
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by wagakkiya | 2005-04-04 21:54 | 三味線お稽古(31)


おさらい会終了!



「さくらだよりのおさらい会 & 杵屋五司郎ライブ」が無事終わりました。
(於 松江しんじ湖温泉 旅館「なにわ一水」宴会場「大判」舞台)

個人的には、「松の緑」も「末広がり」もそこそこうまく弾けました。
大ハズシはなかったし、全然ついていけないということもなく、
五司郎先生の隣で、まんなかで大汗かきつつ一心不乱に弾きました。

初めての着物は、汗でぐちょぐちょになりましたが、肝心の三味線がなんとかおさまったので、よしとしましょう(笑)

でも、けっこう楽しかった。舞台に出ると、ほどよい緊張でいい感じです。
楽しく弾けたのがいちばんの収穫かな。
わりと余裕もあったし、周りの音もよく耳に入った。
(唄を聴く間はなかったけど・・・拍子は取れました)

で、自信もついた!
がんばれば、報われる。

おさらい会とはいえ、人に聴いてもらうと言うことは、努力の成果を見ていただくことだから、生半可では舞台に立てないということを実感。
やってないところは、モロに雑音となってしまうので、
ちゃんと仕上げねばならない。これは今後の課題。

なにわともあれ、「なにわ一水」の初舞台。
初物づくしのおさらい会、まずは一歩前進と言えましょう。


おさらい会のあとの耳のお掃除、
五司郎先生の大薩摩幕間三重、勧進帳、とくにすばらしかった。
ブルブル震えました。いやぁ気持ちよいですなぁ・・・。
極楽極楽・・・・・・。
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by wagakkiya | 2005-03-27 23:57 | 三味線お稽古(31)


きょう! ~おさらい会~

ついに初舞台!
もう日付変わって、きょうになりました。

昨日のお稽古では、思ったより弾けたのでひと安心。

着物もなんとか着ることができ、着物の上の三味線も落ち着いたので、不安は払拭されました。

さらに本番の着付けは、同じ弟子の踊りをやってらっしゃるお姉さんが見てくださるとのこと。これまた心強い。

というわけで、心おきなく床に就けるのです。

パンフレットの印刷も完了し、お誘いした方も来られるようでよかった。

いろいろとここまで順調に来ています。


ところで、五司郎先生もホームページを更新されたようです。
今年前半のコンサート情報などがアップされました。
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by wagakkiya | 2005-03-27 01:06 | 三味線お稽古(31)


あと二日

いよいよ迫ってきた。
今回は、ラストスパートが効かない。

鼻はムズムズ、目はカユカユ、喉はイガイガ。気はイライラ。
風邪か花粉症か知らないけど、ずっと引きずってる。
集中力がないのだ。正座もしんどい。
困った困った。
初めて着る着物(袷)にも緊張気味。

今日は当日配るパンフレットを作っていた。
先に告知のチラシも作ったのだが、
五司郎先生に「お、いいね」と言われたので、調子に乗っている。

「さくらだよりのおさらい会」という名前にちなんで、
さくらの花びらを散りばめてみた。

明日は米子空港へ先生を迎えに行き、いっしょにお稽古場へ。
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by wagakkiya | 2005-03-25 17:51 | 三味線お稽古(31)

    

和楽器屋の職人仕事と邦楽・伝統芸能の魅力をわかりやすく熱く語ります!
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