和楽器ことはじめ


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音が違ってきた!

 きのう(日曜日)、お稽古で姿勢を注意された。
 私は太ももの外側に半分くらい出して置いていたので、胴の位置を少し内側(左上)に載せ、3分の1くらいが出るようにと、先生に教わった。

 それに伴って棹の位置が3,4センチ左に移動したので、ずいぶん勝手が違って、きのうのお稽古はさんざんだったが、それでも、「琴の合方」(二上りの最後)まではどうしても教えておく、という先生の意気込みからか、40分近くも一対一で稽古をつけてくださった。「虫の合方」で少々つまずこうがお構いなしで、一定のペースで通して弾くことを教わり、ミスはまさに“無視の合方”だった(笑)

 二上りに入ってからは、さらにさんざんで、足もしびれて痛くなり、緊張しながら弾いた。音がつながっていかなくて何度もストップし、そのたびに叱られたが、だって難しいもんとは言えず黙々と弾いた。

 で、きょうも手を落とさないようにと、きのう教わった位置で三味線を構えたら、音が全然違うんですよ。音が大きく明瞭で、一音(2本)くらい上の調子みたいな明るさがあるんです。
 おかしいなと思って、従来の位置に戻すと音がしぼむんです。胴と足はある接点で接してるだけで、位置を動かしても大差ないはずなんだけど、胴とももが接触する位置によって振動が変わってくるのかなぁと推測。

 自分の耳の聞こえ方が違うのかとも勘ぐって、人に聴いてもらったら、やっぱり音が違う、「華やかになった」と言われました。正しい姿勢で弾くと、無理な力も入らず、いい音で弾けるということに気づきました。

 おひざもとを敷いたおかげもあるかもしれないけど、確実に音が変わるのでお試しあれ!
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by wagakkiya | 2005-05-31 01:47 | 三味線お稽古(31)


三味線~おひざもと

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商品名「おひざもと」
(紺・黒・白・水色・桃色・藤色・黄緑・アイボリー・灰色など各色あり ¥1200)
材質はゴム・ウレタン製

 三味線を弾くとき、これを太ももの上に敷くと胴が滑らずに安定する。
 特に椅子に腰かけて弾く場合は足が開いてしまい落ち着かないので必需品!

 レーヨンやポリエステルなど化繊の入ったパンツやスカート、着物全般など、すべりやすい生地のときは、ひざゴムだけでは不充分。(ひざゴムがずれていくので・・・)そういうときにも、便利です。
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by wagakkiya | 2005-05-31 00:11 | 楽器&道具事典(11)


三郎治さん(その1)

 ちょうど、去年の今頃だった。ふとウチの店に、ひとりの男がやってきた。白い綿パンにアイボリーのポロシャツを着た細身でチューリップハットをかぶったやや小柄の男だった。年の頃は60代前半、滑舌よくしゃべる好人物だった。帽子を取ってあいさつされると、禿頭が出てきて、寺の住職らしき風貌に思えた。

 「ケジメの三味線ない?」
 店に出た私に対しての第一声がこれだった。『ケジメ?』私は、あらゆる知識を総動員して答えを出そうとした。その男は、ガラスケースの三味線を指さして、さらにこう言った。
 「黒檀しかない?」

 私はようやくピンときた。「ケジメ」とは「牙締め」つまり、象牙の糸巻の三味線という意味だった。
 台座が竹製で、上に薄く象牙を入れてある駒のことを、「入牙の竹駒」などと言ったりする。この場合は「にゅうが」だが、象牙のことを略して「牙」と呼ぶ。すなわちケジメとは、ゾウゲの「ゲ」を濁らず粋に言う言い方なのだろう。

 こういう例は、江戸の粋な言葉によく出てくる。縁起を担いだ清い言い方であり、たとえば、「駒形」(地名)を「こまかた」と言ったり、「ふぐ」のことを福にかけて「ふく」と言ったりするのも、この例だろう。また、少し違う例えだが、「日本橋」を大阪では「にっぽんばし」と言うが、東京は「にほんばし」と平坦な読みで濁らない。

 またケジメの「ジメ」というのは、「締め」であり、糸巻きのことを音締め(ねじめ)と言うからである。これは長唄の「岸の柳」に出てくる。「~\締めて音締めの三味線(さみせん)も 誰に靡く(なびく)ぞ柳橋(やなぎばし)・・・」

 ともかく、「ケジメ」がなんだかわかったところでホッとしたのも束の間だった・・・・・・(つづく)
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by wagakkiya | 2005-05-28 02:28 | 心の琴線(4)


調子笛

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 調絃に使う調子笛(ちょうしぶえ)です。
 A=1本、A#=2本、B=3本・・・と表記がしてあります。その音を吹きながら、三味線や箏の音を合わせます。

 いちばんいいのは、音感が取れていて、自分の耳で音を取れることです。ただ、これは、温湿度で微妙に音感が変わってきますので、合奏などできちんと音を取るときは、調子笛を使って基準音を合わせます。

 いまは、チューナーという便利な機械がありますが、チューナーに頼りすぎると、自分の耳が鍛えられず、転調時など、たしかな音を聞き分けることができなくなりますので、なるべく使わないことが肝要です。
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by wagakkiya | 2005-05-27 00:25 | 楽器&道具事典(11)


フル・オーケストラvs多目的ホール

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           (演奏中の撮影ではありません)

 地元ではまれなフル・オーケストラによるコンサートが開かれた。2000人収容のホールが満席! 周辺人口30~40万の地方都市でクラシックのコンサートに2000人という数字は驚き! 150人に1人来ている計算になる。これはビックリです! そんなにクラシックファンがいたのか!と驚くばかりです。興行的には成功を収めたといえるでしょう。

 しかしホールはふだんコンベンションセンターとして講演やメッセなどに使っている、三流以下の「多目的ホール」・・・なんでこんな使えないホールばかり3つも4つもつくるのかなぁ、自治体は。舞台迫り(せり)や回り舞台も当然なく、音響だって漏れ漏れ状態。
 芝居なら芝居、音楽なら音楽と住み分けをして、ウチの町は、○○で町おこししますよ、世界に名だたるホールとして発信しますよ!という意図のある専用ホールをつくらないかなぁ?
 そりゃ稼働率は低くなるかもしれないが、もっと特化したものがないと、文化的な発信や町おこしにはつながらない。ホールが三流以下なら演奏も決して感動的とは言えず、意気消沈して帰って来ました。

 良くないホールは目の前にガラス板でもあるかのように音が返っていきます。目ではそんなに遠くないところで演奏しているのだけれど、まるで鼓膜を振るわさない音ばかり。
 ぽっかりと大きく空いたバックステージ(もちろん見えないけど)に、形だけの音響反射板。
 音響反射板は、ただ画一的にギザギザにすればいいのではありません。音は複雑に反射し減衰していき、そのなかから残響が生まれてくるわけですから、できるだけ多くの席で直接音はもちろん、残響のよさ、音の明瞭さを確保するためには、精緻な音響測定が欠かせません。

 そもそも多目的ホールには緞帳(どんちょう)があるので、舞台前方の両サイドが幅1mくらい空いています。せっかく客席に届けようとしている音楽が、ここで舞台袖に流れてしまうわけです。それが残念でなりません。つまり舞台袖でも「生音」が楽しめるホールは音楽専用とはいえません。
 さらに巨大なホールになればなるほど、中央の席は側壁からの反射が少ない分、音響的にはよくありません。サントリーホールなどは、天井にこれでもかと音響反射板が吊り下げられています。あれは照明も兼ねていますが、本当の目的は上から反射音を伝えることです。しかし苦肉の策ですね。


 いちおう、大学では建築音響を専攻し、いろんなホールでコンサートを聴いてきたので、ホールの良し悪しはそれなりにわかっているつもりです。

  ※「和楽器ことはじめ」のコンサート感想や音響・CDのカテゴリでは、
   あらゆる音楽ジャンルを扱っていきます。 そのあたりから邦楽や
   伝統芸能に共通するものが見えてくるかもしれません。
   いや、ただ本人が好きで書いているという話もありますが・・・(笑)
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by wagakkiya | 2005-05-25 23:00 | 舞台・音響(1)


稽古しなきゃ!

 すっかり歌舞伎の感激の余韻に浸りっぱなしだけど、お稽古しなきゃな・・・。

 でもハードル高いしなぁ。苦しいなぁ。
 それでもおもしろいけどなぁ、睡眠不足になるんだよなぁ。

 ちょっとだけやろうかなぁ。でも、やり出すと止まらないんだよなぁ(笑)

 ハイ、つべこべ言ってないでやります。ちょっと一服、コーヒー飲んでからね。


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 2,3日稽古しないと、確実に手は落ちています。毎日できればいいのだけど、そうもいかない。せめて1日おきなら、伸びてゆくんだけど、2日空くと、最初の1時間は箸にも棒にも・・・。
ダイエットや禁煙と同じでしょうか(無縁だけど)・・・。

 こんどのお稽古日は29日! 1週間を切りました!
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by wagakkiya | 2005-05-24 01:05 | 三味線お稽古(31)


スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』~市川笑也(3)

 歌舞伎では、プログラムのことを「番附」と呼ぶそうですが、その番附のなかで、市川笑也は役作りについてこう言っています。

「(兄橘姫・弟橘姫とみやず姫では)本当に三人ともぜんぜん違うんですよ。それぞれの哲学の違いというのもあるかと思うんですが、例えていうとリズムが違う。お姉さんがワルツだとしたら、妹はもう少し速い曲。みやず姫になるとロックが入ってくる感じ」

 これは、タケルへの愛情つまり恋愛観を表してのことでしょう。
 お姉さん(兄姫)は、ゆったり構えていて、ちょっとやそっとでは動じない。しかも陰に隠れて引っ込んでいる物静かなタイプ。

 妹(弟姫)も控えめではあるけれど、自分の素直な気持ちを表現するのは上手だし、なにせ愛する男のためなら身を投げることだってできるのだから、身の処し方ってのはわきまえてる。

 方や、みやず姫は素直すぎるあまり世間体やタブーなど気にせず、言いたいことはバシバシ言うタイプ。典型的なお嬢様とでも言うのでしょうか。


「三人の中で一番情熱的なのって実は、兄橘姫かもしれませんね。タケルのことをずっと待っていられるというのも情熱あってこそ、のものですから。言ってしまえば、浮気しても自分のところに帰ってくるという自信もあるし。やっぱりそれってワカタケルという子供を授かっているところが大きいんでしょうね。今ふうに言うならいわゆる勝ち組ってところでしょうかね」

 このコメントは意外でした。そもそも役ではそこまで表現する場面がないのですが、明石の浜の場面からもわかるように、いざとなったら強い女性です。それこそ、他を押しのける圧倒的な力(愛情)があります。冷静さを持つ反面、情熱も併せ持っている二面的な女性なのでしょう。

 私は、まだ幼いワカタケルの手を引いて亡き夫の墓参りをする兄姫は、おだやかすぎる表情で、すべてをこの子に託すかわりに自分の幸せはなげうってしまったというような一種の諦観なのか、物足りなささえ感じる雰囲気に寂しさを感じましたが、そういう見方もあるのかなと。ただ遺された者にとっては寂しさはたえずつきまとうのでしょう。
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by wagakkiya | 2005-05-23 14:47 | 歌舞伎(9)


スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』~市川笑也(2)

 スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』では、ほとんどの役者さんが二役を演じています。場面によって役が変わるのがおもしろみでもあります。

 この市川笑也も例外ではなく、第三幕では、尾張国造(おわりのくにのみやつこ)の娘・みやず姫を演じていたかと思うと、ヤマトタケルの死後、子供のワカタケルを連れて、兄橘姫(えたちばなひめ;通称 えひめ)として登場します。

 おもしろいのは、このみやず姫も、尾張国造が政略結婚を望んだがために、ヤマトタケルの“3番目”の妻にさせられてしまうところです。
 1番目は、同じく市川笑也演ずる「兄橘姫」。
 2番目は、伊勢に送られた叔母・倭姫(やまとひめ;市川門ノ助)に仕えていた「弟橘姫」(おとたちばなひめ;通称 おとひめ)で、弟姫(市川春猿)とヤマトタケル(段治郎)とはいちばん愛し合った仲として描かれていますが、駿河の国の走水で、海の神の怒りを鎮めるため、自ら海に飛び込んで犠牲となります。
 そして3番目がこのみやず姫で、ヤマトタケルは、またまた、都へ帰る途中に伊吹山の鬼神を倒してこいとの父の命を受け旅立つのですが、熊襲・蝦夷とふたつの大国を平定した自信と慢心からか、叔母・倭姫より授かった伊勢の神宝「天叢雲剣」(あめのむらくものつるぎ=草薙剣)をみやず姫に預けていってしまうのです。そして、この慢心が徒となって、ヤマトタケルの運命を変えてしまいます。

 さて、市川笑也としては、同じ芝居の中で役柄の違うふたりの女性を演じながら、そのいずれもが、自らの意志ではないとはいえヤマトタケルと結婚するという複雑な役回りです。
 兄姫は、静かに愛情を心の内に秘めてはいるが、いざとなると感情を大きく表現する古風な大和撫子タイプなのに対し、みやず姫の場合は、自由奔放で、物言いも大っぴらな天真さがあります。現代の女性像に近いはきはきと明るいタイプです。

 もちろん私がこのように感じて解釈できたと言うことが、笑也の役の表現が的確だったと言うことにつながるのでしょう。
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by wagakkiya | 2005-05-22 23:57 | 歌舞伎(9)


スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』~市川笑也




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市川笑也(いちかわえみや):澤潟屋(おもだかや)

 私の好きな役者さんです。
 澤潟屋の女形として一線で活躍しておられ、ファンも多く拍手も大きかったですね。

 今回の役は、ヤマトタケル(幼名:小碓命(おうすのみこと))の双子の実兄・大碓命(おおうすのみこと)の妻・兄橘姫とみやづ姫の二役でした。

 妻とは言いながら、大碓命(市川段治郎;小碓命と二役)は兄の謀反を知った弟・小碓命に諫められ、争っているうちに誤って殺されてしまいます。夫(つま)の死に悲しみを募らせ、熊襲(くまそ;現在の九州・筑紫の国)征伐に旅立った小碓命を明石の浜まで追いかけ仇を討とうとしますが、小碓命に実情を問い質し、大碓命の本心を知って改心し、小碓命の無事を祈ります。この明石の場面がひとつの見せ場で、仇討ちを果たそうとする気丈な妻の役にして、真実を知った後には小碓命を思いやるというやさしさもうまく演じています。

 また帝(すめらみこと)の命により、熊襲征伐を遂げ無事に都に戻ったヤマトタケルと結婚させられ、子供をはらみます。ヤマトタケルは、これまた父・帝の残酷な仕打ちにより、東国・蝦夷(えぞ;現在の関東地方、駿河・相模の国など)征伐の任務を受けたので、妻を置いて、吉備の国の従者・タケヒコ(市川右近)とともに、旅立ちます。
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by wagakkiya | 2005-05-21 18:36 | 歌舞伎(9)


猿之助からのメッセージ

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 スーパー歌舞伎と言えば「猿之助」だが、今回からは猿之助の見つめる、猿之助からの贈り物のような舞台である。
 スーパー歌舞伎の伝統を次代に継承する節目なのかもしれない。猿之助の眼差しが浮かぶ……。
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by wagakkiya | 2005-05-20 06:10 | 歌舞伎(9)

    

和楽器屋の職人仕事と邦楽・伝統芸能の魅力をわかりやすく熱く語ります!
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