和楽器ことはじめ


歌詞~秋色種

『秋色種』(あきのいろくさ)

<本調子>・7 3 7 (B E B)
(前弾)

秋草の東(あづま)の野辺の忍ぶ草 偲ぶ昔や いにしえぶりに
住みつく里は夏苧(なつお)ひく 麻布の山の谷の戸に
朝夕向こう 月雪の 春告げ鳥の 跡分けて 
なまめく 萩が花ずりの 衣雁がね(ころもかりがね)
声を帆に上げて下ろして玉すだれ
端居(はしい)の軒の庭まがき うけら紫 葛尾花
共寝(ともね)の夜半(よわ)に荻の葉の 風は吹くとも露をだに
末路(すえじ)と契る女郎花(おみなえし)
その暁の手枕(たまくら)に 松虫の音ぞ

(虫の音の合方)

楽しき 変態 繽紛(ひんぷん)たり 
神(しん)なり また神なり神声(しんせい) 婉転(えんてん)す

(大薩摩 本手押重;おおざつま ほんておしがさね)

<二上り>・7 #4 7 (B F# B)
夢は巫山(ふざん)の雲の曲 雲の曙 
雨の夜にうつすや 袖の蘭奢待(らんじゃたい)
止めつうつしつ 睦言(むつごと)も いつかしじまの かねてより
言葉の真砂(まさご) 敷島の
道の行く手の友車(ともぐるま) 来ると明くとに通うらん
峰の松風 岩越す波に すががく琴のつま調べ

(琴手事の合方;ことてごとのあいかた)

<三下り>・7 3 6 (C# F# B)
うつし心に 花の春 月は秋かも 時鳥(ほととぎす) 雪に消えせぬ
楽しみは尽きせじ尽きぬ 千代八千代
常磐堅磐(ときわかきは)の松の色
いく十返り(とかえり)の花に謳わん
                         (演奏約20分)
※三下りの「月は秋かも」を「月の秋風」と唄う場合あり
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# by wagakkiya | 2005-06-24 22:10 | 古典芸能音楽(2)


三味線~子持綾杉

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 これが、(先日掲載したリンドウ付きの)津軽胴の内側拡大写真です。子持綾杉になっています。

 一段ずつ鑿(のみ)を当てて削っていきます。

美しい模様ですよね。
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# by wagakkiya | 2005-06-21 08:23 | 職人仕事(13)


三下り

 「秋色種」(あきのいろくさ)のお稽古が、三下り(さんさがり)に入った。

 頭が切り替わらない・・・orz

 二上りはすぐに切り替わったのに、三下りはどうもいまいちである。

 本調子から三下りになっただけ、つまりシンプルに三の糸が一音下がったと考えればいいのに、理屈で考えるとダメである。本調子を二上りにしてから、一の糸を上げて、いわば「仮想・三下り」にしているので、一も二も変わっている錯覚を持ってしまっている。それがよけいに思考を惑わすみたいだ。

 解決策はもちろん、“習う(=頭で考える)より(音に)慣れろ”である。
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# by wagakkiya | 2005-06-21 01:14 | 三味線お稽古(31)


三味線~樫の棹

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 先生が稽古用にお使いの三味線は、花梨にしては白っぽく、いかにも年季が入っていたので、「(棹の)木は何ですか?」と訊いたら、「樫」(かし)とのことだった。

 そう言えば、昔は樫の三味線もあったと聞いたことがある。

 三味線の棹は、堅いものがいいとされる。また目が詰まったものがいい。それは木が狂わないから。樫も堅い木だし(木偏に堅いだから、まさにそうですよね)、国産材である。おそらく白樫(しらかし)ですね。

 花梨(かりん)より紅木(こうき)がいいのもそのため。決して色ばかりではない。しかし、この二つはいずれも東南アジアなどの外材である。

 右に並んでいるのは長唄の紅木の三味線。糸巻も樫についているのが黒檀で、紅木のほうは象牙である。

   (追記)樫の三味線は、小唄が多いと父が言っていた。
        先生もお弟子さんにもらったものだとおっしゃっ
        ていたので、その可能性は高い。

        ただ樫は、三味線の棹にしては軟らかいのだ
        そうだ。漢字に惑わされてはいけない(反省)
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# by wagakkiya | 2005-06-20 23:58 | 楽器&道具事典(11)


三味線~綾杉の胴

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 いい三味線の胴の内側は、綾杉(あやすぎ)と呼ばれるギザギザの彫り方がしてあり、反響効果が増す構造になっています。
 箏の甲の内側もそうですが、やはり音がよく響くようにこの細工が施してあります。

 綾杉のなかでも2種類あり、ギザギザの山が一重のものをたんに「綾杉」と呼び、寄り添った二重になっているものを「子持綾杉」(こもちあやすぎ)と呼びます。当然、子持綾杉のほうが細工が細かいので、より高い三味線に使われていることが多く、音の反響もそれだけ増えるということになります。

 よくコンサートホールでも、音が拡散し残響が長くなるように、ギザギザの形になっていますが、要はこれと同じことです。昔の人は少しでもよく響くよう、音響測定などがなかった時代でも職人の勘と感覚で、こんな見事な技術を会得していたんですね。


(ちなみに、この胴は、津軽の胴なので丸穴に「リンドウ」という金具が付いています。他の三味線には、この金具はありません)
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# by wagakkiya | 2005-06-15 23:57 | 職人仕事(13)


作曲家・武中淳彦

 先日のクーベリック・トリオのコンサートで、高知在住の作曲家で武中淳彦(たけなかあつひこ)の作品が2曲発表された。

 いずれもピアノ三重奏曲(ピアノ+ウ゛ァイオリン+チェロ)で、ひとつは『蒼のソナチネ』という幻想的な自然を表現したような曲で、もうひとつはアンコールに、ピアノトリオ版で“世界初演”となる『ニホンカモシカのダンス』というカモシカが飛び跳ねて戯れているようなリズミカルでユニークな曲だった。

 武中さんは箏+十七絃+ウ゛ィオラによる三重奏も作曲されているということもあり、意気投合して深夜まで語り合い再会を約した。

彼の音楽は情景が見えてくるものが多い。
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# by wagakkiya | 2005-06-14 00:19 | コンサート感想(8)


三味線~長唄と津軽の胴

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三味線は、長唄や小唄の細棹、地唄や一部の民謡の中棹、義太夫や津軽の太棹と、棹の太さで分類しますが、胴の大きさにも違いがあります。長唄を基準に中棹は一分五厘~二分大、津軽になると五分大と大きくなります。
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# by wagakkiya | 2005-06-12 23:51 | 楽器&道具事典(11)


スーパー歌舞伎~ヤマトタケルの衣装

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    (5月にヤマトタケルを上演した大阪・松竹座の夜景です)


主役ヤマトタケルの衣装の多くは光沢のある白地に金の刺繍で雲、それも“出づる雲”が描かれていた。

作者・梅原猛の意図か、演出家のアイデアか、いずれにしろ「出雲」が想起され、朝廷vs出雲の戦いのメタファとも言える。
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# by wagakkiya | 2005-06-08 22:05 | 歌舞伎(9)


三郎治さん(その3)

三郎治さんは、稽古についてこう語っている。

「『吾妻八景』なら一日7,8回は稽古する。通して納得のいくまで弾く」

   あんなに長い曲を集中して弾くのはたいへんなことです。


「同じ曲を1,000回稽古したとする。1,001回目で、まさに三味線の音しか聞こえなくなり、三味線と体がひとつになったときにはじめて、三味線に命が吹き込まれ、いい三味線となる」

   唄とともに弾く場合の喩えです。無心になるということでしょう。宇宙を感じるということでしょう。仏教ですね。


「素人には素人の弾き方がある。プロの真似をするな」


   正確に弾くことがまず肝心で、プロの技巧をにわか仕立てで自分のものにしようと思うなということですね。


「棹を引き擦るな」

   これは、なかなか難しいんです。手が速くなればなるほど左手が追いつかなくなり、どうしても引き擦ってしまいます。棹から手を放している余裕がないんです。しかし無闇に引き擦ってては、曇った汚い音になってしまうからだそうです。ただし、これは先生のクセによって、引き擦っていいところもあります。研精会譜でいうと、「2・→3・」や「3・→#4・」などです。
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# by wagakkiya | 2005-06-07 23:57 | 心の琴線(4)


三味線~棹の膠付け

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               (下棹(左)と中子)

 三味線の棹は分解できるよう、上棹(かみざお)・中棹(なかざお)・下棹(したざお)と三つに分かれていてホゾで継いであります。

 また糸巻きが入っている天神と上棹、胴に差し込む中子(なかご)と下棹は、膠(にかわ)によって接着してあります。膠とは獣や魚(サメなど)の骨や皮などから採れる粘質物で、天然の接着剤です。棹だけでなく胴の四周の部材も膠で着けます。ただ最近は木工用ボンドも質が向上しているので、全部が膠というわけではありません。

 どうしても長年使っていると、接点は合わなくなってきます。特に、この胴と棹の取り合いは微妙なもので、まさに紙一重で狂いが生じます。中子が外れるのも、胴の振動が考えられます。そうなった場合、自分で補修せず、和楽器店に持ち込んでください。料金は2,000円以下です(おそらく)。

 膠は湯に溶いたあと、直接温めず、湯煎(ゆせん)をして温度を上げます。飴色になり、とろみが出てきたらOKです。これを手早く接着面に塗り、圧着させます。完全に固まるまで4,5時間はかかりますが、乾いて強度が出てからは、はがそうとしてもビクともしません。これが膠の利点です。
 接着は、まさに時間との戦いで、接着面を合わせてから、しばらく握って動かさないことが肝要です。はみ出た膠はあとから拭き取ります。
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# by wagakkiya | 2005-06-06 20:33 | 職人仕事(13)


三郎治さん(その2)

 その男は、帽子を取った禿頭で、こう言った。
「私、知らない?」     「いえ、存じません」

「テレビにも出てるんやけど」     「さあ」

「三味線弾きに見えませんか?」     「・・・・・・」

 関西弁でもわりと上品な部類、いわゆる「京ことば」で、一気にまくし立ててきた。さも、自分が有名人だと言うように。しかし、私も知らないものは知らないので、ただ「すみません」とだけ軽く答えておいたが、饒舌に話されるので、つい聞き手に回ってしまう。

「三郎治ゆうんやけど」

 楽器屋なら知ってて当然というふうに自分の名を名乗られたが、私がきょとんとしているので、まいったなという顔つきで、ここに来た理由を述べられた。要約すると、以下のようなことである。

 自分は茶会席の出張専門の料理人で、松江の○○美術館のお宅に出張してきたところだ。このへんの名工と言われる窯を見て回ったが、自分の目にかなうものがない。帰りに米子に寄って、美術館で素人が陶芸の作品展をやっていたので、ふらっと入ったら思いのほかいいものがあった。で、これから行ってみようと思って、歩いていたらふと楽器屋が目に留まり寄ってみた。楽器屋のような老舗なら、このへんの陶芸家にも詳しいかと思って、知っていれば伺いたい。また地方の楽器屋では、掘り出し物に出会うことがあるので、もしかしたらと思って。


 ちょうど、私が長唄を習い始めた時期だったので、もっとお話を伺おうと思い、立ち話もなんなので、どうぞお茶でもと椅子を引いた。お口に合うかはわかりませんが、うちの抹茶を一服いかがですか、と。あとで、この対応をいたく誉められたが、とにかく蘊蓄をたくさんお持ちの方のようで、なにがしか訊きたかったのだ。

 「私も長唄を始めまして・・・」と言ったら、
怪訝そうな顔つきで、「なんで長唄なんか! 三味線やろ」と言われる。
「あ、ですから長唄の三味線です」と答えると、「ほんならええわ」と急ににこやかになった。

「あの、唄と三味線って難しいですよね。合ってるようで合ってないというか・・・」
私のこの疑問に対して、三郎治さんは、吾妻八景(あづまはっけい)の「砧の合方」を引き合いに、こう答えられたのである。

「唄に合わすのではなく、唄とつかず離れず弾くのが肝心」

「目につく秋の七草に拍子通わす紙ぎぬた~」(二上り)
このあとが砧の合方である。この「紙ぎぬた~」の「た」(ア)の音を引きずりながら、合方の出だしの「テトン、テトン」(#4 #1を2回弾く;楽譜ではテツン)に入るのだが、最初の「テトン」はややゆっくりで唄に対してやや控えめに、次の「テトン」は、三味線が合方へ引き込むようにはっきりと弾く。このバランスが大事だという。

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この弾き方に近いのが、下記のCD。三味線は芳村伊十七である。

長唄
今藤長之 杵屋禄三 杵屋勝国 芳村伊十七 米川敏子 中川善雄 今藤尚之 竪田喜三久 望月長樹 望月太喜雄 / コロムビアミュージックエンタテインメント
スコア選択: ★★★★

 新しい録音でややエコーが効きすぎだが、今藤長之の艶っぽい声に合わせ三味線も華やか。松の緑、秋の色種、岸の柳、吾妻八景の4曲を収録。三味線は4曲とも芳村伊十七、杵屋勝国のコンビ。

 特に「岸の柳」は独特で、ゆったり聴かせていて、後半、三下りのあとの本調子から鼓がテンポを作り、笛も加わり力の入っためくるめく展開を見せる。

 「色種」の琴の手事の合方では、米川敏子の琴が入り、まさに「みだれ」の雰囲気。

 「八景」の砧の合方は「テツン」の入り方からお見事!でおすすめ。
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# by wagakkiya | 2005-06-05 06:29 | 心の琴線(4)


三味線~皮張替

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 皮を張り替える場合、前の皮をはがす前に、胴の中央に紐をかけ、もじり(象牙などの棒)を紐にかけ回してきつく紐を締めます。
 これをする理由ですが、特に古い胴などは胴を接着している膠(にかわ)がゆるんでいて、皮をはがした際にばらばらにならないようにするためです。

 上の写真で胴の角にゴムが当ててあるのは、紐が滑らないようにするためです。紐はクレモナロープか綿金剛打ちの強力ロープもしくは麻紐で、いずれも強いロープを4,5重巻きます。

 「もじり」(鏃(やじり)ではありません。)は、胴の角穴(かくあな;棹を通す穴。)で回して締め付けます。ちなみに、反対側の先は丸穴(まるあな;中子先(なかごさき)が入ります。)といい、音緒(ねお;根緒とも書き、糸を結びつけるところ)を通します。
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# by wagakkiya | 2005-06-05 00:00 | 職人仕事(13)


クーベリック・トリオ 2005/06/01 米子市文化ホール

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 「クーベリック・トリオ」は、“音楽の都”チェコ・プラハのプラハ芸術アカデミーで学び、ソリストとしてのキャリアも長いピアノ・トリオ。CDも数多く出していて、個々の音色も一流。石川静は、プラハでは、その演奏で英雄的存在だそうだ。

 トリオの名前の由来であるが、チェコの生んだ偉大な指揮者ラファエル・クーベリックの名を冠している。ヤン・クーベッリクを父に持ち、親子で指揮者となったチェコ音楽の至宝である。クーベリックの指揮するチェコフィルは静かな美しさの極みである。

 さて、このピアノトリオ(=ピアノ三重奏)はチェコではとても盛んで、他にもスーク・トリオ、プラハ・トリオ、チェコ・トリオなど数多くのトリオがあり、室内楽アンサンブルのひとつの極みとして親しまれている。元来チェコは、ソリストとして世界的に有名な演奏家を数多く輩出しているというよりも、小編成の「室内楽王国」として君臨している国である。それだけ音の調和とブレンドを大切にしていると言っていいだろう。

 実際、ピアノが伴奏になったり、主になったり、ヴァイオリンとチェロが個性を出したり、協調し合ったりと、実に音楽性豊かなのである。

 今回のプログラムは、ドヴォルザークのピアノ三重奏曲第4番ホ短調Op.90「ドゥムキー」をはじめ、ボロディンのニ長調『未完』に、高知市在住の武中淳彦がクーベリック・トリオのために2002年に作曲・献呈した『蒼のソナチネ』という聴き応えのある曲ばかりだった。
 さらにアンコールでは、ドヴォルザークのピアノ三重奏曲第2番ト短調Op.26よりスケルツォ、そして“世界初演”となる武中のピアノトリオ版「ニホンカモシカのダンス」という好運にも与った。

 音の響き、共鳴がこの上なく美しく、とりわけ「ドゥムキー」の音感といったら、ホールの音響性能を遙かに超えた響きが感じられ、不思議な体験をした。



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石川 静(Vn:ヴァイオリン)
カレル・フィアラ(Vc:チェロ)
クヴィタ・ビリンスカ(Pf:ピアノ)

 このチラシの背景写真は、プラハの旧市庁舎塔から「モルダウ」越しにプラハ城を眺めたもので、私が1995年にプラハを旅したときに撮影したものである。右上の尖塔が王宮内にある聖ヴィート大聖堂である。
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# by wagakkiya | 2005-06-03 05:49 | コンサート感想(8)


音が違ってきた!

 きのう(日曜日)、お稽古で姿勢を注意された。
 私は太ももの外側に半分くらい出して置いていたので、胴の位置を少し内側(左上)に載せ、3分の1くらいが出るようにと、先生に教わった。

 それに伴って棹の位置が3,4センチ左に移動したので、ずいぶん勝手が違って、きのうのお稽古はさんざんだったが、それでも、「琴の合方」(二上りの最後)まではどうしても教えておく、という先生の意気込みからか、40分近くも一対一で稽古をつけてくださった。「虫の合方」で少々つまずこうがお構いなしで、一定のペースで通して弾くことを教わり、ミスはまさに“無視の合方”だった(笑)

 二上りに入ってからは、さらにさんざんで、足もしびれて痛くなり、緊張しながら弾いた。音がつながっていかなくて何度もストップし、そのたびに叱られたが、だって難しいもんとは言えず黙々と弾いた。

 で、きょうも手を落とさないようにと、きのう教わった位置で三味線を構えたら、音が全然違うんですよ。音が大きく明瞭で、一音(2本)くらい上の調子みたいな明るさがあるんです。
 おかしいなと思って、従来の位置に戻すと音がしぼむんです。胴と足はある接点で接してるだけで、位置を動かしても大差ないはずなんだけど、胴とももが接触する位置によって振動が変わってくるのかなぁと推測。

 自分の耳の聞こえ方が違うのかとも勘ぐって、人に聴いてもらったら、やっぱり音が違う、「華やかになった」と言われました。正しい姿勢で弾くと、無理な力も入らず、いい音で弾けるということに気づきました。

 おひざもとを敷いたおかげもあるかもしれないけど、確実に音が変わるのでお試しあれ!
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# by wagakkiya | 2005-05-31 01:47 | 三味線お稽古(31)


三味線~おひざもと

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商品名「おひざもと」
(紺・黒・白・水色・桃色・藤色・黄緑・アイボリー・灰色など各色あり ¥1200)
材質はゴム・ウレタン製

 三味線を弾くとき、これを太ももの上に敷くと胴が滑らずに安定する。
 特に椅子に腰かけて弾く場合は足が開いてしまい落ち着かないので必需品!

 レーヨンやポリエステルなど化繊の入ったパンツやスカート、着物全般など、すべりやすい生地のときは、ひざゴムだけでは不充分。(ひざゴムがずれていくので・・・)そういうときにも、便利です。
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# by wagakkiya | 2005-05-31 00:11 | 楽器&道具事典(11)


三郎治さん(その1)

 ちょうど、去年の今頃だった。ふとウチの店に、ひとりの男がやってきた。白い綿パンにアイボリーのポロシャツを着た細身でチューリップハットをかぶったやや小柄の男だった。年の頃は60代前半、滑舌よくしゃべる好人物だった。帽子を取ってあいさつされると、禿頭が出てきて、寺の住職らしき風貌に思えた。

 「ケジメの三味線ない?」
 店に出た私に対しての第一声がこれだった。『ケジメ?』私は、あらゆる知識を総動員して答えを出そうとした。その男は、ガラスケースの三味線を指さして、さらにこう言った。
 「黒檀しかない?」

 私はようやくピンときた。「ケジメ」とは「牙締め」つまり、象牙の糸巻の三味線という意味だった。
 台座が竹製で、上に薄く象牙を入れてある駒のことを、「入牙の竹駒」などと言ったりする。この場合は「にゅうが」だが、象牙のことを略して「牙」と呼ぶ。すなわちケジメとは、ゾウゲの「ゲ」を濁らず粋に言う言い方なのだろう。

 こういう例は、江戸の粋な言葉によく出てくる。縁起を担いだ清い言い方であり、たとえば、「駒形」(地名)を「こまかた」と言ったり、「ふぐ」のことを福にかけて「ふく」と言ったりするのも、この例だろう。また、少し違う例えだが、「日本橋」を大阪では「にっぽんばし」と言うが、東京は「にほんばし」と平坦な読みで濁らない。

 またケジメの「ジメ」というのは、「締め」であり、糸巻きのことを音締め(ねじめ)と言うからである。これは長唄の「岸の柳」に出てくる。「~\締めて音締めの三味線(さみせん)も 誰に靡く(なびく)ぞ柳橋(やなぎばし)・・・」

 ともかく、「ケジメ」がなんだかわかったところでホッとしたのも束の間だった・・・・・・(つづく)
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# by wagakkiya | 2005-05-28 02:28 | 心の琴線(4)


調子笛

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 調絃に使う調子笛(ちょうしぶえ)です。
 A=1本、A#=2本、B=3本・・・と表記がしてあります。その音を吹きながら、三味線や箏の音を合わせます。

 いちばんいいのは、音感が取れていて、自分の耳で音を取れることです。ただ、これは、温湿度で微妙に音感が変わってきますので、合奏などできちんと音を取るときは、調子笛を使って基準音を合わせます。

 いまは、チューナーという便利な機械がありますが、チューナーに頼りすぎると、自分の耳が鍛えられず、転調時など、たしかな音を聞き分けることができなくなりますので、なるべく使わないことが肝要です。
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# by wagakkiya | 2005-05-27 00:25 | 楽器&道具事典(11)


フル・オーケストラvs多目的ホール

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           (演奏中の撮影ではありません)

 地元ではまれなフル・オーケストラによるコンサートが開かれた。2000人収容のホールが満席! 周辺人口30~40万の地方都市でクラシックのコンサートに2000人という数字は驚き! 150人に1人来ている計算になる。これはビックリです! そんなにクラシックファンがいたのか!と驚くばかりです。興行的には成功を収めたといえるでしょう。

 しかしホールはふだんコンベンションセンターとして講演やメッセなどに使っている、三流以下の「多目的ホール」・・・なんでこんな使えないホールばかり3つも4つもつくるのかなぁ、自治体は。舞台迫り(せり)や回り舞台も当然なく、音響だって漏れ漏れ状態。
 芝居なら芝居、音楽なら音楽と住み分けをして、ウチの町は、○○で町おこししますよ、世界に名だたるホールとして発信しますよ!という意図のある専用ホールをつくらないかなぁ?
 そりゃ稼働率は低くなるかもしれないが、もっと特化したものがないと、文化的な発信や町おこしにはつながらない。ホールが三流以下なら演奏も決して感動的とは言えず、意気消沈して帰って来ました。

 良くないホールは目の前にガラス板でもあるかのように音が返っていきます。目ではそんなに遠くないところで演奏しているのだけれど、まるで鼓膜を振るわさない音ばかり。
 ぽっかりと大きく空いたバックステージ(もちろん見えないけど)に、形だけの音響反射板。
 音響反射板は、ただ画一的にギザギザにすればいいのではありません。音は複雑に反射し減衰していき、そのなかから残響が生まれてくるわけですから、できるだけ多くの席で直接音はもちろん、残響のよさ、音の明瞭さを確保するためには、精緻な音響測定が欠かせません。

 そもそも多目的ホールには緞帳(どんちょう)があるので、舞台前方の両サイドが幅1mくらい空いています。せっかく客席に届けようとしている音楽が、ここで舞台袖に流れてしまうわけです。それが残念でなりません。つまり舞台袖でも「生音」が楽しめるホールは音楽専用とはいえません。
 さらに巨大なホールになればなるほど、中央の席は側壁からの反射が少ない分、音響的にはよくありません。サントリーホールなどは、天井にこれでもかと音響反射板が吊り下げられています。あれは照明も兼ねていますが、本当の目的は上から反射音を伝えることです。しかし苦肉の策ですね。


 いちおう、大学では建築音響を専攻し、いろんなホールでコンサートを聴いてきたので、ホールの良し悪しはそれなりにわかっているつもりです。

  ※「和楽器ことはじめ」のコンサート感想や音響・CDのカテゴリでは、
   あらゆる音楽ジャンルを扱っていきます。 そのあたりから邦楽や
   伝統芸能に共通するものが見えてくるかもしれません。
   いや、ただ本人が好きで書いているという話もありますが・・・(笑)
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# by wagakkiya | 2005-05-25 23:00 | 舞台・音響(1)


稽古しなきゃ!

 すっかり歌舞伎の感激の余韻に浸りっぱなしだけど、お稽古しなきゃな・・・。

 でもハードル高いしなぁ。苦しいなぁ。
 それでもおもしろいけどなぁ、睡眠不足になるんだよなぁ。

 ちょっとだけやろうかなぁ。でも、やり出すと止まらないんだよなぁ(笑)

 ハイ、つべこべ言ってないでやります。ちょっと一服、コーヒー飲んでからね。


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 2,3日稽古しないと、確実に手は落ちています。毎日できればいいのだけど、そうもいかない。せめて1日おきなら、伸びてゆくんだけど、2日空くと、最初の1時間は箸にも棒にも・・・。
ダイエットや禁煙と同じでしょうか(無縁だけど)・・・。

 こんどのお稽古日は29日! 1週間を切りました!
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# by wagakkiya | 2005-05-24 01:05 | 三味線お稽古(31)


スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』~市川笑也(3)

 歌舞伎では、プログラムのことを「番附」と呼ぶそうですが、その番附のなかで、市川笑也は役作りについてこう言っています。

「(兄橘姫・弟橘姫とみやず姫では)本当に三人ともぜんぜん違うんですよ。それぞれの哲学の違いというのもあるかと思うんですが、例えていうとリズムが違う。お姉さんがワルツだとしたら、妹はもう少し速い曲。みやず姫になるとロックが入ってくる感じ」

 これは、タケルへの愛情つまり恋愛観を表してのことでしょう。
 お姉さん(兄姫)は、ゆったり構えていて、ちょっとやそっとでは動じない。しかも陰に隠れて引っ込んでいる物静かなタイプ。

 妹(弟姫)も控えめではあるけれど、自分の素直な気持ちを表現するのは上手だし、なにせ愛する男のためなら身を投げることだってできるのだから、身の処し方ってのはわきまえてる。

 方や、みやず姫は素直すぎるあまり世間体やタブーなど気にせず、言いたいことはバシバシ言うタイプ。典型的なお嬢様とでも言うのでしょうか。


「三人の中で一番情熱的なのって実は、兄橘姫かもしれませんね。タケルのことをずっと待っていられるというのも情熱あってこそ、のものですから。言ってしまえば、浮気しても自分のところに帰ってくるという自信もあるし。やっぱりそれってワカタケルという子供を授かっているところが大きいんでしょうね。今ふうに言うならいわゆる勝ち組ってところでしょうかね」

 このコメントは意外でした。そもそも役ではそこまで表現する場面がないのですが、明石の浜の場面からもわかるように、いざとなったら強い女性です。それこそ、他を押しのける圧倒的な力(愛情)があります。冷静さを持つ反面、情熱も併せ持っている二面的な女性なのでしょう。

 私は、まだ幼いワカタケルの手を引いて亡き夫の墓参りをする兄姫は、おだやかすぎる表情で、すべてをこの子に託すかわりに自分の幸せはなげうってしまったというような一種の諦観なのか、物足りなささえ感じる雰囲気に寂しさを感じましたが、そういう見方もあるのかなと。ただ遺された者にとっては寂しさはたえずつきまとうのでしょう。
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# by wagakkiya | 2005-05-23 14:47 | 歌舞伎(9)

    

和楽器屋の職人仕事と邦楽・伝統芸能の魅力をわかりやすく熱く語ります!
by wagakkiya
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